インプラントが骨に固定しないインプラント失敗の原因

インプラントが、骨に固定(癒着) しないほとんどの原因は、インプラントを埋める骨の状態と手術時点での技術や衛生状態の問題がほとんどです。

 

インプラントが一般的になるに従って、これまでは、外科の知識、経験が豊富な インプラント専門医や口腔外科専門医、歯周病専門医が手術室などで万全の衛生環境の中、行っていたインプラント手術を一般の歯科医師が普通の診療室で行うケースが多くなりましたので、手術の技量や経験などの差が原因で、インプラントが骨に固定(癒着)しないケースが起こることがあります。

 

また事前のCTスキャンなどで骨の量や密度を確認しないでインプラント手術を行った場合に、骨の量が少ない場合や密度が低い場合には、インプラントが骨に 固定(癒着)しない原因になることがあります。

 

近年ではインプラント自体の技術進歩により、インプラントが骨に固定(癒着)しない失敗は非常に少なくなっていますが、術者の技術の差は、長期の安定性の点でインプラントの寿命に影響を及ぼすことがあります。

インプラント失敗の治療例 (63歳女性)

インプラント失敗の治療例

他の歯科医院で3年前に右下顎の奥歯にインプラントを2本入れて、インプラントブリッジを作った方です。

 

インプラントブリッジを入れて2年経った時に、2本の内の後ろのインプラントがグラグラし始めて、抜けてしまいました。

 

そこで、新たにインプラントを埋め込んで、またインプラントブリッジを作る計画を立てたのですが、新しく埋め込んだインプラントがいくら待っても骨と固定(癒着)せず、結局2回埋め込み手術をやり直しました。                                 

 

埋め込み手術と骨への固定を1年間続けたので、1年間右側が噛めず、左で噛むことをずっと続けていたら、左前歯の負担が増えて、そこもグラグラし始めて、全体の噛み合わせが狂って、顎まで調子が悪くなってしまっていました。

 

大きなレントゲン写真はこちらをご覧ください。

インプラント失敗の治療例

右の写真はインプラント部分の拡大レントゲン写真です。

 

右側が、何度も埋め込み手術をやり直したインプラントです。この状態で埋め込み手術から4ヶ月が経っていますが、ネジの下1/4程度しか、骨に埋まっていないのがわかります。

 

実際のお口の中でも、触るとグラグラ揺れて、インプラントが骨と全く固定(癒着)していないことが確認されました。

 

この方の場合には、最初のインプラントブリッジから2年間という短期間でインプラントが抜けてしまったことを考えると、最初の段階から骨の量が元々足りないところへのインプラントの埋め込みの可能性が高いと思われました。

 

ですので、元々骨が無いところへ、何度、再手術をしてインプラントを埋め込んでも、骨に固定しなかったのです。

 

結局、この方の場合には、右側のインプラントは除去して、左のみに1本のインプラントの被せ物を被せることにしました。

 

また、噛み合わせのバランスの悪さから歯周病のような状態になってしまった左側の前歯と奥歯についても、ブリッジ式の差し歯を行うことによって、全体の噛み合わせ関係を改善することができました。

インプラント治療後のお悩みや、歯周病についてお聞きになりたいことなど、歯にまつわるご相談を、米国歯科大学院卒のDr.天野が、お受けいたします。お気軽に メールください。